スーパースイーツスクール講師の横田康子先生が、2016年2月、フランスで行われた男女ペアのパティシエの世界大会『ル・モンディアル・デ・ザール・シュクレ2016』に石川県のル ミュゼ ドゥ アッシュ藤井 幸治さんとペアで出場し、見事3位入賞を果たしました!
『ル・モンディアル・デ・ザール・シュクレ2016』は、世界 16カ国、男女2名のチームが出場し、4日間うち第一グループ(前半2日間8チーム)と 第二グループ(後半2日間8チームに分かれ、各チーム1日10時間を2日間戦うという ハードな日程で競技が行われ、20時間で飴のピエスモンテ、チョコレートのピエスモンテ、パスティヤージュ(砂糖細工)のピエスモンテ、デザート、アントルメ、ボワイヤージュ(焼き菓子)、ボンボンショコラ3種を完成させるという内容で行われました。
それでは日本チームの作品について横田先生に詳しく聞いてみたので、ご紹介していきますね。
≪アントルメ≫
へーゼルナッツのクリーム、柚子のコンフィチュール、柚子の効いたガナッシュを縦に何層にも重ねてチョコレートのムースに閉じ込めました。ダックワ—ズやへーゼルナッツのキャラメリゼも入っていて、食感も楽しめるお菓子です。ルミエール(光)という名前で、表面のツヤも大切にし、飴細工の飾りは美女のネックレスをイメージしています。 ルミエールはグラサージュのツヤつやした感じをイメージした名前なのですが、美女と野獣に出てくるろうそくのキャラクターの名前でもあるんですよ。
≪ボワイヤージュ≫(焼き菓子)
コーヒーと何かもう1つのフレーバーを合わせたもの。との規定だったのでいちじくと合わせました。こちらも断面にこだわり、縦に3層になっています。表面にもコーヒーのダックワ—ズを絞って仕上げた、丸い形も特徴的なお菓子です。このお菓子は、ボワイヤージュという名前のとおり、旅に持っていける日持ちのするお菓子という意味なので、1日目に出来上がっているかどうかのチェックがあり、2日目に試食審査がありました。
≪ボンボンショコラ≫
ボンボンショコラはフルーツ、プラリネ、オリジナルの3種です。
フルーツは、オレンジのガナッシュとオレンジのクーリープラリネはレモンの効いたプラリネと紅茶のガナッシュの組み合わせ。オリジナルはタルトタタンの味にしあげました。 仕上げのデザインも味のイメージがつくように…とギリギリまで微調整しました。
≪デザート≫
このデザートは1位をいただいた作品です!ショーフロアーデザート(温かいものと冷たい物が一緒になったデザート)の規定だったので、 グランマ二エを効かせたバニラアイスと、オレンジの香りのフォンダンショコラの組み合わせです。 アクセントにはパッションとライムを効かせました。ショーフロアーなので、出すタイミングや2人の作業分担などもいろいろ考えて仕上げました。
≪ピエス≫
日本チームは『美女と野獣』をテーマに作りました。
私はチョコレートの野獣を担当したのですが、このピエスは、1mくらいあり、台の上で組み上げるので、私よりも背が高いという…重さも土台込みで70kgくらいある、ちょっと?大きな野獣です。全体の中では顔の表情を特にこだわったので、表情に注目してくださいね。野獣が美女をダンスに誘うシーンを表現したかったので、野獣の迫力もありつつ、優しさがあふれ出る表情を作りました。飴細工の美女は藤井さんの担当だったのですが、こちらも、表情にこだわり、優しさと美しさを併せ持った表情に仕上がっていると思います。全体のバランスにもこだわり、手の角度や距離感もこだわりました。
ダイナミックな迫力を感じていただけたら嬉しいです。また、ピエスモンテには、それぞれのお菓子も飾られてるんですよ。
大会を振り返って 横田康子
はじめて世界大会に出させていただき、とっても素敵な経験をさせていただきました。
協会の皆さん、辻口シェフ、若林シェフ、主催メーカーさん、たくさんの方にご協力いただいて3位をいただく事が出来ました。本当にありがとうございました。
相原先生や松本先生も毎日練習に付き合ってくれ、たくさん協力していただきました。
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
大会では他のチームの作品や作業が間近で見れて本当にいい勉強になりました。
ここには書ききれないお話もたくさんあるので、興味のある方はレッスンの時に何でもきいてくださいね♪